最近スタディサプリのTOEIC講座を始め、関先生の講義にすっかりハマってしまいましたので、Kndle Unlimitedで読める関先生の書籍を読み漁っています。
関先生の著作のほとんどは、文法や発音など「英語そのものを教える」ものなのですが、この本はそうではなく、「英語の勉強の方法を教える」ものになっています。
英語学習法マニアの僕としては、これは読まないわけにはいかない、ということで、流し読みではなくしっかりと前編読み通しました。
本書の内容の中で印象に残ったのは・・・
- 「勉強法」の本って、なぜか「英語のプロ」が書くことがほとんどありません(12ページ)
たしかに、外資系企業のエラいひとがこうやって勉強しました的な本は山ほどでていますが、英語のプロが書いたものはあまり目にしません。
ちなみに、外資系企業の~系の勉強法の本を僕もたくさん読みましたが、そのほとんどが、個人の経験の中でたまたま印象に残った勉強法を書き連ねたものであり、万人の参考になるようなものではありません。
その点、関先生のこの本は、それこそ何万人のの人たちに英語を教えてきた人が厳選した勉強法なので、信頼に値すると思います。
- 世間の「使える英語」なんていうのは「どこでどう使えるのか」を定義しないで、商売目的に使われる実態のない幻想です。(35ページ)
時々見かける教材の宣伝で、「TOEIC900点でも英語は話せない!話すためにはこの教材のトレーニングだ!」みたいなのがあります。
確かに、TOEICはリスニングとリーディングの試験なので、話すトレーニングをしなければ話せないこともあるかとは思います。
ただ、TOEIC900点の基礎力があれば、特殊な教材は使わなくても、使う場面を具体化したうえで、本屋さんに売っているような話すためのトレーニングの本に従えば、話せるようにはなります。
- 具体的に言うと「英検2級」までは、どんな目的であっても、避けては通れない基礎トレーニングです。(38ページ)
英語力を格闘技にたとえて「受験英語はボクシング、海外旅行はケンカ」みたいに説明されていて面白かったのですが、どんな格闘技でも基礎力がなければ強くはなれない、そして基礎力クリアの基準は「英検2級」と明確におっしゃっています。
これは、僕の経験・直感とも一致しています。
- 1ヶ月1000単語習得法(69ページ)
「一日200単語✕5日」を、1ヶ月で6セット、うろ覚えでもいいので繰り返すのをオススメされています。
1000単語といえば、大学受験で必要とされる英単語は5000単語程度ですので、それを5ヶ月で全部済ませることができるのなら、ちょっと大変そうな方法ではありますが、試す価値はありそうです。
- 英文解釈をやると、英文の構造を予想する力がつき、きちんと英文が読めるようになります。きちんと読めれば、読むスピードも上がります。(97ページ)
英文解釈はいかにも大学受験向けといったイメージがあり、大人になってからはなかなかやらないものです。
しかし、それではニュースなどの少し複雑な文章の理解があやふやになり、TOEICのスコアも700~800で伸び悩みます(経験談)。
- 英文解釈できちんと理解した英文を、何度も音読して脳に染み込ませます。5~10回では足りません。最低30回、理想は50回の音読です。
これは、スタディサプリの動画講座でも何度も言われていることですが、構文を意識しながら音読を何度もやるのは、たしかに効果的な練習法です。
- 誰もオススメしない「とっておきのリスニング教材」
ドラゴンボールやデスノートなどの、日本のアニメの英語版をリスニング教材としてオススメされています。
僕もデスノートは大好きなので、早速入手してみたのですが、英文はかなり難しめでしたので、使い方に工夫が必要になるのかなと思いました。
リスニング教材としてよくオススメされるのは海外ドラマで、僕も「フレンズ」などを買って試したことはあるのですが、自分には全く面白くないのですぐやめてしまいました。
関先生も同じく、海外ドラマに興味は無いとのことで、とにかく興味があるものを使うことが大事、というのを言いたいのだと思います。
- 単語が出てこないときはどうすればいい?(151ページ)
英会話をしていて単語が出てこないことはよくあることかと思います。そういうとき、たとえば、「望遠鏡」の英語がでてこないときに、「ガリレオが使ってたアレ」とか「星を見るときに使うアレ」みたいに、話し相手にクイズを出すのだそうです。
そうすると、相手は「Telescope!」て答えてくれて、会話が進む。
これは目からウロコのノウハウでした。
- ネイティブ講師には自分から指示を出す(184ページ)
関先生は「英語は国内・独学でマスターできる」持論とされていますので、スクールを積極的にはオススメすることは無く、ご自身もスクールで学んだ経験は無いとのことでした。
しかし、日本で英語を学ぶ際にスクールはかなりメジャーな存在で、英語の勉強法を語るうえでは外せないため、スクールについてのページを書くためだけに、複数の英会話学校で授業を受けてきたそうです。すごいですね。
その結果として
「最初から明確な目的があって、アウトプットの場」と考えるならば、スクールも有効だと思います。(184ページ)
という結論に至ったそうです。
確かに、受け身のレッスンではあまり成長しないこともありそうです。
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